inswatch Vol.440(2009.01.05)

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【 inswatch 】Vol.440

===============================================Vol.440  2009.01.05=======

あけましておめでとうございます。保険業界も激変の年となりそうです。業界
のいく末を見据え、読者の皆様に鮮度の良い、かつ深掘りの情報提供に努めます。
本年もどうぞよろしくお願いします。(編集人)

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■■■ もくじ ■■■
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【0】め・て・みみ
=市場縮小期の事業モデル=
【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
=保険業界の変化、一挙に加速へ=
【2】「損保代理店を語る」(6)              佐喜本 敦子
=「信じる道を歩む」=
【3】永続的に卓越した業績を上げるための「CSと経営品質」(211)望月 広愛
=【不満足】=
【4】つくる・かわる・ずっとつづける(21)          葭谷 広行
=事務チームの会議(2)=
【5】シェークスピアのセリフに学ぶ保険講座(20)       村田  稔
=「これらすべて天は霊を吹き込み、恐怖と警告を与える手段とされ
たもうたのだ、この地上の奇怪な情勢に対してな」=

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【0】め・て・みみ
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市場縮小期の事業モデル

2009年の幕が開けた。08年秋以降、米国発の危機は世界的規模で、金融市場か
ら経済全般に広がりを見せ、当然保険業界をも巻き込んだ。社会構造の大きな変
化に加え、今回の経済危機は、保険業界にも土砂降り型の市場環境をもたらし、
それは深刻な広がりを見せそうである。この危機克服に、新たな時代対応のビジ
ネスモデル構築が要請される。すでにそれは損保、生保の再編劇として始まりだ
している。本年はビジネス環境様変わりの年となりそうである。

ただし、忘れてならないのは、市場は、間違いなく「縮小化」していることと、
保障・補償本来の原点回帰、そして事業の透明性と公平性が求められていること
である。市場拡大基調で対象販売路線で展開してきたモデルを市場縮小の現実を
踏まえどのように大胆に軌道修正できるか、が鋭く問われている。
世間の眼はとかく「規模」に向きがちだが、世界的規模で、巨大著名企業が相
次ぎ倒れる現実を目にすると、支持される企業の在り方は、その倫理スタンスを
含め、明確に変わってきていることを知るべきである。

各保険会社の打ち出す代理店戦略も注目される。というのも保険会社の収益環
境は著しく悪化してきており、思い切ったコストカットは避けられないからだ。
事業費の半分を、代理店手数料などの募集・販売コストが占めている現実があり、
このコスト対策は、当然ながら代理店支援体制を含めたチャネル政策に反映せざ
るを得ないからだ。社員のモラル(士気)とサービス品質を維持しつつ戦線縮小
を図るか、難しい経営のかじ取りが求められている。

保険会社と代理店の関係も見直し期に入る。それぞれのにない機能を再点検す
る必要が出てくる。またそれに応じたコスト再配分も必要になる。しかも密室的
な決め方は通用しなくなる。保険料、代理店手数料などの決め方により透明性が
求められる。代理店チャネルも多様化しており、チャネルごとにシビアな施策の
見直しが始まる。
その際、品質を伴った組織化代理店モデルの構築ということが軸になる。その
際に、量販志向でいくのか、専門店志向で行くのか、保険の売り方を含めた交通
整理が必要になろう。自動車保険など、市場の限界かが出てきており、ローコス
トオペレーションが求められる分野では、ダイレクトに対する保険会社の整理も
早急に結論を出すことを求められよう。保険会社もコストカットに汲々とするこ
となく、現場が夢やロマンの持てる時代を見据えた手を打ってほしいものである。

このような保険業界環境のめまぐるしい変化を見据え、代理店は的確な事業経
営を行っていかねばならない。環境が苦しい時ほど、商売は鍛えられるものだ。
笑顔、明るさ、知恵が大事になる。この1年は挑戦しがいのある、エポックメー
キングの年となりそうである。
(中崎 章夫)

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【1】ビューポイント「石さんの保険業界、単眼、複眼」
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保険業界の変化、一挙に加速へ

◇損保業界2010年への旅立ち
“あけましておめでとうございます”といいたいところだが、2009年は保
険業界にとって多難な年となりそうだ。毎年、1月1日付けの新聞記事には、他に
大きな記事がないせいか“保険”がよく取り上げられてきた。その記事の内容は、
あまり裏が取れていない観測記事であったり、針小棒大な記事、或いは特定の新
聞社へのリーク的なものが多かったような気がする。それでも、そこには幾つか
の真実があり、しかもかなり紙面が割かれることから業界人にとっては興味津々
であった。

しかし、今回はちょっと様子が違った。昨年末から新年にかけて一斉に保険関
連の記事が大きく報道されたからだ。その筆頭は前号でも取り上げた損保3社
(三井住友海上グループホールディングス、あいおい損保、ニッセイ同和)の経
営統合(2010年予定)に向けた調整だ。3社はいずれも「現時点において公表す
べき決定した事実はない」としているが、その後、2社(あいおい、ニッセイ同
和)の先行合併、経営統合で発足する持ち株会社の筆頭株主はトヨタ自動車など
追い記事が掲載された。3社経営統合となれば三井住友海上グループホールディ
ングスはじめトヨタ、日本生命といった筆頭株主間の調整も不可欠で、「公表す
べき決定事実」が明らかになるまではまだしばらく時間がかかりそうだが、生損
含めた業界再編の引き金になりそうだ。

また、昨年末には損保では損害保険ジャパンが2010年春に経営形態を持ち株会
社体制に移行する検討に入ったとの記事も掲載された。持ち株会社化によって傘
下に既存グループ保険会社を並列化、さらには傘下に他の生損保も取り込める柔
軟性を持つ事ができる。また、同社と提携している第一生命は株式会社への組織
転換を決定しているが、株式化と上場の期日を2010年4月1日に決定したとの報道
もあるなど2010年が今年のキーワードになりそうだ。

◇大きく変わるか生保の業界地図
一方、生保については前掲の日本生命、第一生命の新たな動きのほか、当面の
最大の問題は、AIGグループの生保3社(アリコ、AIGエジソン、AIGスター)の
行方だ。昨年から売却交渉が進められてきたものだが、最終的な売却先決定は新
年に持ち込まれた。AIGエジソン、AIGスターの2社については、1次入札にジブ
ラルタ生命(米プルデンシャル傘下)、マニュライフファイナンシャルの2社が
応札、資産査定が行われ、最終的な売却先が決まる予定だが、アリコについては、
売却額が1兆円にのぼるともいわれており、外資系大手生保の名前が取りざたさ
れているが、こちらはやや時間がかかりそうだ。また、破綻した大和生命の受け
皿決定もあるが、こちらも外資系生保となる公算が高い。

いずれにせよ、親会社が金融危機の影響をあまり大きく受けなかった外資系保
険会社が4社(含む大和)を手中に収め、マーケットシェアを拡大してくる事は
必至で、国内生保は厳しい状況に置かれることになり、戦略の転換も必要となる。
しかし、当面は増資又は基金の増額による健全性の確保が精一杯で、次のステッ
プへ踏み込めないというのが実情のようだ。

ちなみに、朝日生命は350億円の基金の追加募集を実施、三井生命は600
億円の第3者割り当て増資を実施した。さらに、真偽は不明だが同社では変額年
金保険の銀行窓販からの撤退などの経営方針の見直しを図るとの報道(読売)も
あった。また、住友生命が1000億円規模の資本増強(永久劣後ローンで調達)
を検討との記事もあった。また、金融危機以降の銀行窓販(変額年金保険)の減
少、最低保証のための準備金積み立てなどで、外資系生保の増資も目立つ。
2009年の業務が今日からスタートするが、新年早々から生保業界は大きく
動き出しそうな気がする。
(石井 秀樹)

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【2】「損保代理店を語る」(6)              佐喜本 敦子
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「信じる道を歩む」

「明けましておめでとうございます。」とご挨拶しても、大変な年明けである
ことは、周知の事実です。誰もが未経験の経済環境の下、現実を突破できるのは、
実務家であり、最前線の意見を重視する企業ではないでしょうか?

事実、私はバブル崩壊後、景気が良くなっていると実感したことなどありませ
んでした。また、代理店の立場として、合併反対を貫いてきたのは、経営基盤の
弱い代理店は、大きな規模になれば、保険会社の支援(資本注入)なくして生き
残れないと感じていたからです。そして、それは大きな賭けとなります。

周囲の代理店仲間にも、合併はしたものの解消したり、資金ショートを起こし
たり等々の難問が散見されます。ある保険会社の社員の方が、「大変な時代に合
併はしない方がよいのです。何故なら、外に向かうべき力が内に向かうから」と
言われました。なるほど、こんな時代だからこそ、外に向かって多くの力を結集
しなくてはいけないのに、社内の方に力を浪費してしまう。それでは、ますます
他社に距離を広げられてしまうといのです。
規模がステイタスの時代は終焉を迎え、質が求められている時代だと皆の認識
は一致していたと思っていたのは勘違いだったのか・・・チャレンジャーも多く
いらっしゃいますので、答えはまだ先の未来にあるように思います。

業界が質の向上を目指して何年経っているでしょうか?格差とは、収入だけで
はありません。サービスや仕事の質にも歴然とした格差が生じています。我々が、
保険料の安さに負けないためには、何が一体必要なのかを今一度明確にし、信じ
る道を確実に歩むしかありません。
ただし、質にも多様な面があります。保険会社が思い描く質と代理店が思い描
く質が一致しているのかも検証の必要性があるのではないでしょうか?ここに思
い違いがあれば、両者に亀裂が生じます。大変な時代は、お互いが思いを同じく
して協力しあってこそ乗り切ることが可能です。

実務家として、最前線で戦うものとして、保険会社の目線ではなく、お客様の
目線で、何事にも興味と好奇心を維持しながら努力しなくてはいけません。しか
し、一方、保険会社の目線で自分自身をも検証することも必要です。謙虚に、そ
して大胆に仕事をしましょう。

仕事は人生の一部ですが、仕事に費やす時間は人生の大半です。良き仕事をす
ることは、良き人生を送ることに匹敵します。どんな環境下でも、誰かが生き残
ります。知恵を絞り究極の努力をし、後悔がない1年にしましょう。

*お陰様で、ファーレン主催のセミナーは50名に達しました。両会場(東京・大
阪)で25名程度の小さい勉強会ですが、充実した内容になると思います。この時
期ならば、業界も少しは安定していると思い設定したに時期でしたが、合併・資
本増強等話題の多いい時節となりました。若干名でしたら、まだ席にゆとりがあ
りますので、お申込み下さい。植村氏の興味深い最新情報もお聞きなれると思い
ます。
(株式会社ファーレン代表取締役、株式会社ボアーズ顧客マネージャー)
http://www.faren.co.jp/  http://www.boaz.co.jp/

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【3】永続的に卓越した業績を上げるための「CSと経営品質」(211)望月 広愛
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【不満足】

新年、あけましておめでとうございます。
みなさんはどのような初夢を見ましたか?保険業界も2008年末に、統合問題
での激震が走りましたが、いかにも2008年らしい終わり方でしたね。 2009年は
いい年になりますように。
さて、今年はシリーズを一新していきたいと思います。年末に皆さんにもご紹
介させていただきました、株式会社武蔵野、小山昇社長の「仕事のできる人の心
得」http://www.musashino.jp/rd/delaf.php?banner_id=jm_amazon_081119を読
み返していたら思わず、頷くものばかりでしたので、今回も少しご紹介し、私な
りの解説を加えてみたいと思います。

今年はじめのテーマは【不満足】です。

ご自分の仕事が、あるいはご自分の会社の経営が、なかなかうまく行かないと
いって、自分自身にも、周囲にも愚痴や嘆き、恨み節ばかりを言っていて、その
後状況が好転した人を、これまで私の周囲でも見たことがありません。
人生でも経営でも、現在起こっている真実、事実は1つしかありません。とい
うことは、物事を良くとるか、悪くとるかで後の道は大きく変えることができま
す。
そもそも目の前で起こっている悪いことは、本当にすべて悪いことばかりなの
でしょうか?例えば会社が赤字だったら、打つべき手や、やるべきことはたくさ
んありるはずです。

良い時でなければできないこともあれば、悪くなったからこそできることだっ
てあるのです。 「今の会社の経営状況がよくない」とします、確かに今だけを
見ていると不安で仕方がないけれど、それをどうしたらプラスにできるかがわか
っていれば、安心できます。

私がここ3年ほど経営品質を向上させるためのコンサルティングをしてきたリ
フォーム会社があります。今リフォーム業界も未曾有の厳しい状況にあります。
業界全体でも11月の受注は対前年50%と言われるほどです。しかし、こちらの会
社では社長や社員の皆さんの表情は大変明るいのです。

なぜならば、経営品質の仕組み作りをずっとやってきて、埼玉県経営品質賞に
挑戦するために経営品質賞申請報告書作成に社員全員で取り組んできました。こ
の申請報告書には経営品質の8つのカテゴリーそれぞれに対して現状の課題を明
確にして、それらを解決していく道筋を明確に記述していかなければなければな
りません。だから、課題と取り組むべきことの優先順位が、社内全員で明確にな
っているので安心できるのです。

この社長から先日電話があり、「経営品質に取り組んできて良かったですよ、
やるべきことがはっきりしていますから社員全員の顔が明るいです。こういう時
期だからこそ、目先の売上や受注獲得ばかりに血道を上げていた他社が、やるべ
きことがわからずあたふたしているはず、倒れるところも出てきます。だからさ
らに安心なんです。生き残りの最高のチャンス到来です」と言われました。

前へ、前へ、と行くしかないのです。 過去を引きずっていてはなにも事態は
好転しません。 過去を引きずっている人はみな不満を持っています。過去と他
人は変えられません。どうにもならない物事や周囲の人に何か不満を言っても、
なんともなりません。なんともならないことに文句を言うより、なんとかできる
ことに自分自身でチャレンジしたほうが、良いに決まっています。

不安なのは、何のトライもしていないうちからアタマで考えるからです。自分
がいままで努力してこなかった制約条件ばかり考えるからです。もし不安にから
れていたら、社長はもっともっとお客様やパートナー募集人のみなさん、社員の
皆さんとコミュニケーションをとった方が良いです。現場の事実に基づいて判断
すれば突破口は必ず見えてきます。

私は、レストランチェーンの社長をやっていた10年間、余裕など一度もありま
せんでした、でもそれほど不安に思ったことはありませんでした、それは、情報
カードという仕組みで、いつも真っ先にお客様の声が社長の私にダイレクトに入
ってくるようにして(クレームもほとんど社長の私が対応していました)、社長
の私が一番お客様や現場のことを把握していたし、経営品質向上活動を通じて8
つのカテゴリー別の課題が明確化され、優先順位もわかっていたからです。

その結果、たった数年のうちにマーケットが2割も縮小して、多くの外食チェ
ーンが崩れていったなか、7年連続経常増益となったのです。

目先の結果ではなく、その結果をもたらすプロセス・仕組みを、時間をかけて
きちんと作っている会社は足腰の粘りがある会社です。このような時期だからこ
そ、スポーツでも茶道でも華道でも、なんでも同じでしょうが、そんな特効薬は
ありません。やはり基本に忠実に戻るしかないのではないでしょうか?

(株式会社MATコンサルティング代表取締役、名古屋商科大学大学院マネジメ
ント研究科客員教授、株式会社J・artレストランシステムズ非常勤顧問)
http://www.mat-consul.jp

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【4】つくる・かわる・ずっとつづける(21)          葭谷 広行
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事務チームの会議(2)

以前、事務チームの会議について書きました。今回はその続きです。

12月10日、年内最後の会議を開催しました。会議は今回で32回目を数え、
2年以上続いています。当初は手探りの状態で、会議の内容決めや司会進行は私
が務めていたのですが、ようやく自主的な運営になり、リーダーが中心となって
すべてを仕切るようになりました。時間は掛かりましたが、ここは大きな進歩で
あり、非常にうれしいことです。

そんな訳で、「来週の事務会議で社長からは何かありますか?」というように、
事前に当日話をしたいテーマを聞かれるようになりました。そこで、「今月は上
期の業績について説明したい」と申し入れて当日を迎えたのです。

ところで、当社は今年度から業績連動賞与制に移行しており、12月末には初
めての賞与を支給する予定でした。しかしながら、導入時に予定した業績の伸び
と実績には大きな開きがあり導入説明の時に想定した金額を大きく下回る内容を
提示せざるを得なかったので、私としては、残念な気持ちや申し訳ない気持ちで
いっぱいで、今回はいつになく気の重い会議でした。

今回の会議の議事
1.月初営業会議の報告
2.年間キャンペーンの進捗状況
3.年末年始の予定確認
4.社長より上期の業績について

1から3まで、活発ながらも順調に進行し、いよいよ私のパートです。

「上期の業績ですが・・・“みぞうゆう”の景気の悪さにより、うちも悪いで
す」冗談から入ったのですが、多少の愛想笑いで応じてくれたものの、みんなの
顔は真剣そのものでした。
「みなさまの頑張りのおかげでかろうじて増収はしているものの・・・」
1.損保の満期解約が増えていること
2.生保の獲得が予算を下回っていること
3.支出の増大により収益性が低下していること
4.営業成績は直接的には営業マンの働きに関わることであり、事務サイドの
責任ではない。しかしながら、出来る限りの後方支援をお願いしたい。
5.上期業績の結果、今期の賞与は当初予定の額を下回る。
という趣旨のことを説明し、理解と協力をお願いしました。

すると、
「最近、新規が減ってるもんねえ」
「営業マンも生保の予算で苦労してるのでいろいろ手が回らないんじゃない?」
「保険料の予算しかわからないから収益についてはピンと来ないよね」
「予算対比を見て心配してたんですよね」
「営業マンにはもっと締め切りにこだわってもらいたい」
など、厳しくも的確で、しっかりとした感想が出てきたのです。

そして、事務会議からの意見と結論。
「危機感を共有したいので、店舗別収益管理表を事務会議メンバーにも開示し
て欲しい」
「予算だけでなく収益も把握できると、もっと実感が湧くし、協力の体制にも
力がこもる」
「更改手続きや営業サポートで私たちも頑張るので、営業マンにはもっと新規
を追ってもらいたい」

なんとありがたいことでしょう。手探りだろうがなんだろうが、やっぱり続け
てきて良かったとつくづく思いました。会社の成長よりも社員の成長のほうが早
いようです。厳しい環境には違いありませんが、そこに差し込んでくる光もある
のですね。
(ユナイテッド・インシュアランス株式会社 代表取締役)
http://utdi.co.jp/

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【5】シェークスピアのセリフに学ぶ保険講座(20)       村田  稔
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「これらすべて天は霊を吹き込み、恐怖と警告を与える手段とされたもうたの
だ、この地上の奇怪な情勢に対してな」(ジュリアスシーザー)

天災を神の警告と考え、それにいかように対処するかの手段のひとつが保険制
度です。
この保険制度の中で損害保険の引き受けは多くの場合、民間の損害保険会社が
行っています。そして損害保険会社の社名は、○○海上火災、△△火災海上とい
うように、海上と火災の順番が逆になっていることがあります。商品の多様化に
よって××傷害や◇◇損害といった社名の会社もありますが、この社名につけら
れた海上と火災の順番について知ることは無駄ではありません。

簡単に書けば、明治に損害保険会社が設立される際、商品取扱免許が「海上」
と「火災」に分かれており、その免許(登録)をした順番であることに由来しま
す。すでに歴史上の言葉になりつつありますが、損害保険代理店が「マリーン」
と「ノンマリーン」に分かれていたのも、このことに関連します。

いわゆる大手損害保険会社が合併、社名変更する前は、東京海上火災、安田火
災海上といった具合に、海上と火災の順番が異なる損害保険会社があることを知
るのは容易でした。安田は合併により火災海上という社名の由来から脱却しまし
たが、海上の免許を保有する会社のほうが比較的社歴が長く、そういったことが
海上火災という社名を維持している理由のひとつかもしれません。もっとも現在
は、◇◇損害保険とする会社が増えています。海上保険の取り扱いが少ない現在、
社名から外れることは致し方ないのでしょう。ただ社名から外れても海上保険の
重要度は変わらないと考えます。

なぜなら損害保険は現在多種多様な商品がありますが、その原点を考えるに海
上保険は損害保険の基本と言われます。理由は、保険制度としての歴史の古さも
ありますが、現在の自動車保険、運送保険の原点でもあるからです。自動車保険
では、10台以上の保有をフリート(船団)と称しますが、これは船舶保険から
きたものです。運送保険はもちろん外航保険がひな形になっています。いわゆる
オールリスク型保険の原型はマリーンにあるのです。

これに対し、火災保険はロンドンの大火による損害の大きさに、その対策とし
てうみだされたもので、大数の法則による商品創成がされるなど、マリーンとは
異なる背景があります。

もちろん現在では自動車保険は大数の法則によって運営されていますが、外航
保険はもともと投機的要素が少なくなく、再保険などの保険引き受け技術を発展
させ、航空保険などに生かされています。

海上と火災の順番を免許の順番と知ることだけでは雑学の域を出ませんが、損
害保険の商品創成の歴史に思いを寄せるのなら、それは教養となります。そして
森羅万象に宿るリスクに対応する損害保険商品の創成を考えていくのなら、これ
は必須の知識となります。

損害保険の事務では、その取扱量から「自動車」、「火災」、「傷害」、「新
種」と区分されていることがほとんどで、海上保険を実務で取り扱うことはほと
んどありませんが、損害保険の理解をするにあたっては海上保険の知識は有益な
のです。
(ヤキン インコーポレーション、代表取締役)

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または、FAX=03-3268-7202 (績文堂出版内)
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■編集後記
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明けましておめでとうございます。今号でも触れましたが、2009年は、そ
の幕開けから保険業界にとって課題山積のスタートで、これからの経営の選択が
迫られる年となりそうです。金融危機を契機とした環境悪化はもちろんですが、
業界内の取り組むべき問題では、改正保険法への対応、金融ADR(裁判外紛争解
決制度)への対応、より一層の消費者・契約者対応が求められてきます。少子化・
高齢化の進行で保険マーケットが縮小する中で、こうした課題を効率性を求めた
合従連衡や徹底した事業費改善によって乗り切ろうというのが保険業界の常でし
たが、どうやらそれ以上のハードルを乗り越えなければならない様相です。保険
の販売に携わる読者の皆様への影響も大きいでしょうが、お客様をがっちりグリ
ップし、信頼されているという、メーカーとは別な形でお客様に接しているとい
う強みがあります。業界構造・業界地図が変わっても、お客様はそこに存在し続
けます。今年は様々な思いもよらぬことも起きるかも知れませんが、1年間また
お付き合いよろしくお願いします。(石)
http://blog.livedoor.jp/inswatch02/

このところ1月1日は茨城の実家で過ごす。見事に晴れ渡り穏やか一日となった。
午前10時から地区の新年会が集会所である。3年前から母に代り出ている。近所
の30所帯の面々が一堂に顔を合わせる。同姓が多いため、お互い「ちゃん」呼び
である。昔ながらの茶碗酒が振る舞われ、雑談しながら和やかなひと時を過ごす。
どっこい村落共同体の名残が息づいている。話では自然、「農業が見直されるの
では」との期待がにじむ。元旦とはいえ外に出て体を動かしたくなる。実家の庭
木に灰白青色の苔のようなものがびっしりついているのが気になって作業を始め
る。梅や松の老木についたものが「わび・さび」とからめ珍重されるのは知って
いたが、さつき、つつじ(霧島)に異常な早さで付着、繁殖し、そうとうやられ
ている。枯れかかったのまであり放っておけない状態である。そこで、病害かな
と思い、調べてみると、その正体は苔(蘚苔類)に似ているが「地衣類」(菌類
と藻類の共生生物)とのことだ。「ウメノキゴケ」という紛らわしい名称である。
それ自体が悪さをするわけではないし、都会では大気汚染を調べる指標生物(空
気が汚れているところに生育しない)である。老木や樹勢の弱った樹木につきや
すいのも確か。元気にするための手当てが必要だ。長年植えっぱなしにし、剪定
もきちんとしてこなかった、更に混み過ぎで風通しの悪さ、土壌の状態などのつ
けで樹勢力が衰えたことが原因のようだ。当初盆栽仕立てだったが、数年前、手
入れできなくなり、しまいには地植えしてしまった結果である。とはいえ父の形
見のようなもの、捨て置けず、地衣類をブラシで落としたり、枯れ枝を除去した
り、植えかえたり、その本数の多さから、2009年は庭仕事が増えそうだ。にわか
仕立てで庭の手入れのことも学ばなければならなくなる。とりあえず、さつき、
つつじ6本を植え替えただけで、さっそく腰に来た。やれやれの1年のスタートで
ある。(中、90.8 29.5 97)http://blog.livedoor.jp/inswatch01/

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保険代理店専門メールマガジン【inswatch】Vol.440(2009.01.05)
発行日    毎週月曜発行(年52回発行)
発行元    有限会社 インスウォッチ
発行人    長  忠
編集人  石井 秀樹  中崎 章夫(Weekly)
森田 直子(月2回長編レポート)
WEBマスター 稲葉 幹雄  URL  http://www.inswatch.co.jp
お問合せ info@inswatch.co.jp
投稿先  reader@inswatch.co.jp
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